三千世界の鴉を殺し〈1〉 三千世界の鴉を殺し〈1〉
津守 時生 (1999/11)
新書館


出ましたねえ、12巻。
雑誌のほうは全然読んでいないので、どんな具合かいつも忘れ果てているのですが、なんか話が進みませんよね。
好きなので構いはしませんが、そろそろ脇道を好きなだけ延ばすのはやめて、本編を開拓していってほしいです。
多分、書く気になったらすぐに書き進められると思うので、ぜひにそちらを読ませてほしいわけですよ。
だって、もう12巻ですから。ええ。20巻までには終わらせてほしいですよね、やっぱり。

作品世界としては『喪神の碑』『カラワンギ・サーガラ』の流れを汲んでいるので、そちらを読了していた方がいろいろとつながりがよくわかってよいと思われる。特に主人公ルシファード・オスカーシュタインのとんでもない両親に興味のある方は読むべき!絶対読むべき!
12巻ではルーシーの父君、O2ことオリビエ・オスカーシュタインのとんでもない一面があらわにされているが、この辺、過去作品を読んでおくと一層わかりやすいだろう。なぜ、彼がルーシーの母君に固執するのかとかも含めて、ね。

話は宇宙軍の英雄と呼ばれ、ものすごい勲章を三つももらったルシファードが辺境の基地に左遷させられるところから始まる。彼の副官は鉄火な性格の女性士官ライラ。基地にはサイコ・ドクターズと呼ばれる(男で美人だけど)奇妙な医者やパープル・ヘヴンという基地の男性をモデルにした腐女子が喜びそうな雑誌を作っている女性士官たちなど個性豊かな人間が目白押しだった。
そんな中、事件は襲い掛かってきて…。

話が事件のほうと、恋愛事情のほうと両方が複雑に絡みすぎていて、枝葉が発展しすぎたきらいがあると思われる。焦点がぼけてきているので読んでいて気持ちが乗りにくい。
事件の絡みも恋愛事情もどちらもおもしろいだけに、もうすこし交通整理をして話の流れを作ってくれたらもっと楽しめるのになーとちょっと不満。
でも、楽しみなので続きも読みます。

ちなみに今まで読んだ津守さんのお話の中では、

『カラワンギ・サーガラ』

が一番好きです。
この作品のおかげで再版されて、入手もしやすくなってめでたい限りですね。

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