東の海神 西の滄海 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 東の海神 西の滄海 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美 (1994/06)
講談社


そして、ようやく『十二国記』。ああ、それなのに、何ゆえ外伝的性格のこのお話を取り上げるのでしょう、私ったら;;
本編を語ると長くなりそうなので、それはまた次の機会に譲って、今回はひたすらミーハーに行きたいと思います。
はい、そうです、私は『十二国』の主従の中で一番延主従が好きな上に、小松尚隆イチオシなのです〜〜。
延主従は、このお話で現在確認されている主従中、王も麒麟も胎果という実は異色の存在なのですが、だからこそ彼らは既存の発想に囚われることなく様々な改革を行い、延を発展させることができたのかもしれませんね。とはいえ、倭の人間であれば誰でもできることかと問われれば無論そうではないわけなので、小松の才覚も勿論優れていたのでしょうけど。

このお話は小松と六太の出会いが語られる話であり、また天狼真君である更夜と彼らとの話でもあります。
王としてのあり方、たったひとりを選ぶということの重さ、いろいろなことを考えさせられます。
多分、十二国中、一番読み返された話であり、またドラマCDなどで聞き込んだ作品でもあります。
王と麒麟の出会いはまさしく運命ですが、彼らの出会いは本当に運命としか言いようのないものだったと思います。

戦乱の最中、己の守るべき民を失い、失意のどん底にあった小松に治めるべき国を与えようかと問う六太。
このやり取りが本当に好きです。

小松はいい男だよなーと思います、ええ本当に。
大好きなんですよ!!
そんな小松に反乱を仕掛ける側の主従も切なかったなー。
ラストの方で六太を自ら救出に来る小松の、「あまり心配をかけるな……」という言葉は、普段の茶化しあいからは窺うことのできない、本当の絆が仄見えて、嬉しかったり。

更夜も本当に切なかったですよね。
約束が果たされて、本当によかったと思います。
それまでに、長い長い歳月が必要だったのだけれど。

この話に限っては、ドラマCD推奨です。
小松は梁田さんでも相沢さんでも構わないし、六太も更夜も同じだからいいんですけど、何が違うかというとあれですよ、延の官僚たち!!
ドラマCDのおまけの文庫もすごい好きなので、機会があったら聞いてもらいたいです。

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悪夢の棲む家 (上) ゴースト・ハント 講談社X文庫―ホワイトハート 悪夢の棲む家 (上) ゴースト・ハント 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美 (1994/03)
講談社


そんなことを言いつつも、もう一つホワイトハートです。
しかし、今回のカテゴリは小野主上。小野主上といえば『十二国記』ですが、これはまた後ほどゆっくり語らせていただきたいと思います。
なんだか10月からアニメがスタートするそうで。
新刊が出たら嬉しいな〜なんて、ぼんやり思ってみたりするわけですが。……出ないのかなあ……。

さて、わかっている読者のみなさまはよいのですが、このシリーズはティーンズハートで出版された「悪霊シリーズ」の続編にあたります。だから「ゴーストハント」から読み始めると、知らずに「悪霊シリーズ」のネタバレが含まれてしまいますのでご注意ください。とはいえ、「悪霊シリーズ」が主人公・谷山麻衣の一人称で進む比較的低年齢層向けシリーズだったのに対し、「ゴーストハント」は三人称で語られるため、作品の印象が大きく違います。挿絵も違うしね……。そのあたりのことで、一部ファンとの悲しい行き違いから、この作品は続きを書かないという噂が流れていますが、そんなことはないと信じたいです。だって、まだまだみんなの活躍が読みたいんですもの。

所長の渋谷一也(通称ナル)のカメラを壊した弁償として渋谷サイキックリサーチでバイトをしている谷山麻衣。ナルの傍に付き添う物静かな青年・リン。そして、事件のアシストをする霊能者たち。
今回は、買い取った家の様子が変だという依頼人の話を聞き、その実態を調査する、というもの。

私、これを初めて読んだとき、ちょうど10月10日だったんですよ!!
それが何より恐ろしかった……。
もう、本気で怖かったですね。後ろを振り向くのが物凄く嫌でした。
何かいそうな感じがするんですもの。
このシリーズは、やはり人の想いについていろいろと考えさせられることが多かったです。
想いの深さゆえに囚われる人々の痛みが重くて、イタかったですね。

キャラクターでは坊さんと双子が好きでした。やはりナルはツボですね。小説の挿絵ではWHの小林さんのほうが好みですが、なんといってもコミカライズを担当されているいなだ詩穂さんの絵が一番好きです〜。あのナルは、本当に素敵ですよね☆

アニメのキャストはまだ全然知らないのですが、絶対見ようと思っています。

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黒祠の島 黒祠の島
小野 不由美 (2004/06)
祥伝社


私、プロフィールに挙げてある好きな方々の本を少しも紹介していないですよね…。小野さんをやっと取り上げたと思ったら、コレかよ!みたいな…。

式部は友人の葛木志保に「自分が戻らなかったら探して欲しい」という依頼をされる。そして、その言葉どおり戻らない志保を追って、ある島へ辿りつく。そこは不思議な因習の残る閉ざされた島だった。

残虐な方法で行われた殺人。
神社に突き刺さる印の白羽の矢。
蔵に囚われた少女。
なんともいえない「昔」の空気。
財産を巡るお家騒動。
以前に起こった事件との関連。
見捨てられた子供たち。

浅緋が好きだと言ってしまうあたり、私も大変大人げない人間だと思うが、しかし、やっぱり彼女が好きなのだ。
「それが私の権利なのですから」
傲然と言い放つ彼女の姿は美しいとやはり思う。
子供のまま留まることを許されなかった彼女は、決して幸福ではないのだろう。しかし、彼女は彼女自身として生きることを知っている。恐らく私はその強さが羨ましいのだ。

マンガの方も持ってはいるけど、小説の方がインパクト強いな。それに、式部さんが随分若すぎると思った。嫌いじゃないんですけどね、山本さんの絵も。

小野主上のお話は、他と異なるもの、あるいは異邦人の物語と呼ばれる。だからこそ、私は彼女の話を読み続けているのだと思う。

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